朝からぬくもりを感じられる日差しが窓越しに届いています。
ひと月ぐらい早い春の陽気がここ2~3日は続くようですね。
暖かい日差しが届くとそれだけで心がほんのり温かくなるのは不思議です。
お日さまの力、自然の力が届けてくれるパワーは何物にも代えられない
ほどの威力があります。
暖かいお風呂に入って体の芯まで温められるような心地よさを
春の日差しが届けてくれるようです。
この暖かさでずっと土の中で目覚めを待っていた球根の花たちも一気に開花しそうです。
希望の春が世界中の人々に届くと良いですね。
さて先日図書館で「都会で着こなす世界の民族衣装」という本を借りてきました。
以前ハンガリーを旅した時に美しい刺繍のブラウスやテーブルクロスなどが
名産品として売られていてとても鮮やかな色合いに心惹かれました。
今回手に取った本を見ると手が込んだ刺繍と色鮮やかさが目に飛び込んできたので
借りて読みました。
世界の民族衣装の中でも東欧の民族衣装の刺繡にはほかに見られない華やかさ、美しさ
をたたえているそうです。かつて民族衣装は農民の正装だったそうですが、度重なる
侵略と占領によって民族のアイデンティを表すことが禁じられた時期も長かったそうです。
そんな暗い歴史から解放され独特の美しい民族衣装が誕生したそうです。
中でもハンガリーは東洋と西洋が文化が交錯する歴史を経て鮮やかな刺繍技術が生まれました。
東欧の中でもハンガリー、クロアチア、ポーランド、チェコなど地域によりそれぞれの
文化に影響された衣装が発展していったようです。
面白いなと思ったのが、袖口や襟に緻密なレースを飾ったのは悪魔の侵入を防ぐ
意味合いがあったということ。
また寒い地域で冬は室内で過ごすことが多かったことも
このような緻密な刺繍文化が発展した大きな要因のようです。
私見ですが鮮やかな色合いが好まれるのは長い冬があり自然のなかに
冬は鮮やかな色を見出すことが困難だからかもしれません。
長い時間をかけたその地域ならではの文化と歴史には生活の知恵と尊厳があります。