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夫が「断捨離するんだ」と張り切っている。
元々ほとんど物を持たない人で、趣味といえばテレビかYouTube。
だから物が増えることはない…。
私が唯一「片付けてほしいな」と思っているのが、いろいろな紙の書類。
領収書や古い通知、ファイルに挟まれた資料。
掃除のたびに目につくので「これだけは!」と思うのですが、
夫にとってはなぜか「証拠」らしく(笑)、
すぐには捨てられないようです。
父や母に関する古い書類も多いので、余計に慎重になるのでしょう。
それが何のきっかけか、最近になってついに整理を始めました。
私から見ればまだまだたっぷり残っているのですが、
本人は「ものすごく片付いた!」とご満悦。
人それぞれの達成感ですね。
私もゴミの収集日前には「ひとつは捨てる」と決めて、
この夏も袖を通さなかった洋服を5枚ほど処分。
ついでに使わなかった折りたたみ傘や、もらいもののうちわもゴミ袋へ。
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ところが机の棚から出てきた一本のうちわには手が止まりました。
姉が絵手紙教室で描いてくれたもので、
ちょっと紙の貼り方が甘くて実用には向かないけれど、
文面には「夏野菜食べて暑さをのりこえよう」とあり、絵柄はピーマンとトマト。
妹を思って描いてくれたのかなと思うと、とても捨てる気にはなれません。
結局そっと元に戻しました。
機能やニーズだけでは捨てられない物が、誰にでもきっとあります。
持ち主以外には価値がなくても、その物を見るたびに
自分の人生の一部とつながっているように感じてしまう。
断捨離って、やっぱり境界線が難しいですね。
でもその迷いも含めて、モノとの関わり方は「その人らしさ」なのかもしれません。