~小さな実が、秋のアレンジを特別にする~
秋の花屋には、この季節ならではの“実もの”がずらりと並びます。
花束やアレンジの中では主役ではないけれど、
添えるだけでぐっと季節感が増し、絵画のような深みを与えてくれる大切な存在です。
今日は、そんな秋のアレンジに欠かせない実ものを、図鑑風にご紹介します。
🌰 ヒペリカム
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丸く艶のある赤やピンク、白、イエローなど色々な色合いがありますが、
その実が、ブーケやアレンジをかわいらしく彩ります。
飾り方のヒント
・小ぶりな花瓶にヒペリカムだけを活けても、実の可愛らしさが引き立ちます。
・水替えのときに葉を落とすと長持ちします。
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🍎 ばらの実いろいろ
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ばらの実は種類が豊富です。小さな野ばらの実、垂れ下がる姿がかわいいすずばらの実、
まっすぐ上に向いて実をつけるセンセーショナルファンタジー、
かぼちゃ色のパンプキンなどたくさんの種類があります。
小さな赤い実が枝にたわわにつく姿は、秋の贈り物そのもの。
フラワーアレンジはもちろん、シンプルに枝を束ねてガラス瓶に活けるだけでも素敵です。
ドライになるとさらに赤みが深まり、冬のリースやスワッグ作りにも重宝します。
ドライにするコツ
・枝を逆さに吊るし、風通しのよい日陰で乾燥させると、鮮やかな赤を保ちやすいです。
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🌿 ビバーナム・ティヌス(ガマズミ)
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今の季節はビバーナム・ティヌスもおすすめです。
ティヌスは光沢のある濃いグリーンの葉と、冬に咲く白い小花、
そして秋から冬にかけて見られる青紫の実が魅力の常緑低木です。
この時期のティヌスは、実がついていて、光の当たり具合で色が微妙に変化し、
深いブルーから黒紫へと移ろう姿も味わい深いもの。
ナチュラルで上品な季節のアクセントとしておすすめです。
おすすめの楽しみ方
・玄関先や店舗のディスプレイに。
・枝を逆さに吊るし、風通しのよい日陰で乾燥させると、黒い実がドライになります。
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🌿 リューカデンドロン
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南アフリカ原産の植物で、品種によっては赤やブラウン、グリーンなど秋らしい渋い色合いが魅力。
乾燥に強く、水を吸わなくなっても自然にドライになり、長い期間楽しめます。
アレンジやリースのの飾りに使うのもステキです。
🍂 実ものを長く楽しむ3つのポイント
水に浸かる葉は取り除く(腐りやすいため)
風通しの良い場所に飾る
ドライにしたい場合は早めに水からあげて吊るす
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🌾 小さな実がもたらす秋の彩り
花が主役だとすれば、実ものは“名脇役”。
その存在があるだけで、秋のアレンジがぐっと奥行きのあるものになります。
市場では、ひと枝ひと枝に個性があり、色づきや形を選ぶのも楽しみのひとつ。
実ものを見つけると、まるで森の小さな宝物を手に入れたようで、
思わず笑顔になってしまいます。
ぜひこの季節、花だけでなく実ものにも目を向けて、
お部屋に“秋の自然”を取り入れてみてくださいね。
