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秋の色合わせ。
市場に並ぶ花のトーンが少しずつ深まり、
目に留まるのはやはり赤やボルドー、こっくりとしたオレンジ。
その色合いに心が引き寄せられるのは、きっと秋という季節の魔法なのかもしれません。
花びらの重なりや光の当たり方で見せる陰影。
同じ赤でも、朝の光では柔らかく、夕暮れにはしっとりと大人びて見える。
そんな微妙な変化に「秋の花は生きている」と感じます。
赤の濃淡やフューシャピンクに深い紫を重ねた色合わせは、
華やかさの中に落ち着きを感じる大人の組み合わせ。
そしてオレンジやキャラメル色の花は、気持ちを明るく前向きにしてくれます。
秋の花には、心の温度を少し上げてくれる力がありますね。
そこに紅葉した枝ものが加わると、さらに世界が完成します。
紅葉ヒペリカムや木苺の葉、アカシア・プルプレアの紫がかった葉色。
花を引き立てながらも、季節の深まりを静かに語ってくれる名脇役たちです。
晩秋はすぐそこ。
短いこの季節を、色とりどりの花でそっと味わいたいですね。
