今日ご紹介する花は「松」。

もうすぐお正月ですが、正月に欠かせない枝物の松。
この季節にはたくさんの種類の松が花屋の店頭には並びます。
皆さまはどのぐらいご存じでしょうか。
そしてその違いは?

今回は身近なようで違いは良く知らない松について調べてみました。

松はマツ科マツ属の総称です。
葉は針状で種類によって2本、3本、5本とまとまって生えています。
松は雄花と雌花があり、雌花にのみ松笠が付きます。

神の依り代とも言われ、お正月には欠かせない松。
毎年12月初旬、全国の生花市場で松だけの競りが行われます。
これを私たちは「松市」と呼んでいます。
今年の松市は12月8日に行われました。

たくさんの種類がある松ですが、大半を占める黒松と、赤松、五葉松、
そしてアメリカ大陸原産の大王松。
正月に販売される松は、大きくその4品種から構成されます。

*黒松の主な品種

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・若松(わかまつ)
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まっすぐ上を向いた松。隙間のない環境で育てて3〜4年で収穫。
門松に使われている松はこの若松で、松の中では最も出荷量が多いです。
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・根引松(ねびきまつ)
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自然に近い形で育て、3〜5年で、根が残った状態で収穫することからこの名前がついています。
「根付く」「地に足がつく」「成長し続けるように」という願いが込められ
縁起が良いとしてとして特に関西で重宝される。
色々な松の根引きがある。
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・三光松(さんこうまつ)
新芽を適切なタイミングで剪定してストレスをかけることで、
別れた枝の先端に短い葉が密集した形状となった松のこと。

 

*赤松(アカマツ)
雌松(めまつ)
黒松を雄松と呼ぶのに対し、樹皮が赤いことや、枝が細く華奢であるので、
赤松を総称して雌松(または女松)と呼ぶ。
関西では正月の門付き門松として根引きの雌松と雄松を門の左右に設置するなど、
雌松を重視する傾向が強いそうです。
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・蛇の目松(じゃのめまつ)
赤松の斑入り品種。葉の一部が白色になる点が珍重され、正月花で利用される。

 

 

*五葉松(ごようまつ)
日本各地の高地に自生する松。枝が5つに分かれて付くことから五葉松と呼ばれた。
黒松や赤松と比較すると葉が短い点も特性です。
自生地によって吾妻五葉松・四国五葉松・宮島五葉松など様々な品種があり、盆栽で重宝されます。
生花店では「五葉松」として総称して販売していることが多い。
その他にも五葉松よりも繊細な印象の姫五葉松もある。

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*大王松(だいおうしょう)
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アメリカ大陸原産の松。
葉は20~45センチほどになる。
樹高・葉の長さともに巨大になるので「大王松」と呼ばれている。
葉は3本1組で生える三葉松。
いかがでしたか。
お正月には必ず見かける松ですが、たくさんの種類と違いが少しわかっていただけましたでしょうか。
松はよく見ると葉の数が違います。
その点もおもしろいですね。
花屋でもその違いは一年に一度の取り扱いなので難しいですが、
縁起物としても古来より大切にされてきた松。
その生命力は昔から人々の憧れだったということではないでしょうか。
ぜひお正月にはお気に入りの松を飾って新たな年のお祝いをいたしましょう。

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