今日ご紹介する季節の花は桜小町です。
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学名:Silene armeria
分類:ナデシコ科 / シレネ属
和名:小町草・虫取撫子 英名:Garden catchfly
原産地:ヨーロッパ・北アフリカ
出回り時期は秋から春にかけてで、一番多く出荷されるのは3月から4月ごろで、
母の日のころになると出荷は少なくなり、少しだけ東北方面の産地から出荷されることが多いです。
淡いピンク色の種類がほとんどとなり、少ないですが濃いピンクの品種や白の色合いも見かけます。
「桜小町」は淡いピンクの品種名になります。
同じく切花でよく見る「グリーンベル」も、シレネの仲間です。
和名は「ムシトリナデシコ」、英名でも「Garden catchfly」、
昔は「ハエトリソウ」なんていうかわいそうな名前で呼ばれていたことも・・・
英名でも和名でも「虫を捕る」という由来の名前がついています。
これは、葉や茎に粘着質な部分があり、そこで虫を捕らえるイメージがあるためです。
茎を触ると少しだけベタベタする部分があります。
これは花の蜜を盗むだけで受粉にいたらないアリが、
茎をよじ登って花に達するのを妨げていると考えられているのだそうです。
主役級の花ではありませんが、可憐で小花なその姿はほかの花との相性も良く
当店では出荷がある時は必ずと言っていいほど入荷しています。
私は花は和名で呼ぶほうがなじみと想像がつくことから和名で表記することが多いですが、
植物名としてはシレネ・アルメリア。
花屋さんによって呼び方は和名だったり植物名だったりしますが、同じ花のこととなります。
意外かもしれませんが桜小町はナデシコのなかまです。
なでしこの仲間も多く、カーネーションも同じくなでしこの仲間です。
葉のつき方や葉の形状、および茎をみていただくとわかりやすいです。
これから出荷は最盛期に向かいます。
弱々しく見えますが、花も1週間以上観賞できます。
ぜひ見かけたら一度飾ってみて下さい。