今日ご紹介する花は紅葉ヒペリカム。
何か物を作る時は何事にも共通していると思うのですが、まずなにを描きたいのかを決め、
大まかなストーリーを決め、細部を決め、配役や素材を決めていく。
これは花を活けることにも言えます。
その過程を決めていくさまはまさにドラマや舞台を構成することと同じです。
今日活ける花のテーマを決め、主役になる花を決め、
わき役になるものを決め、動きや遊びになる花を決めていく。
花選びや花を活けることが特別難しいことではなく、その過程は物語を構成することと
同じように考えていけば決めやすくなります。
これからは「秋」の季節感を生かした花活けをすることが多いと思いますが、
そんな時、秋を表現する主役の花々にまさしく華を添える名わき役と言えるのが紅葉ヒペリカム。
ほんのりと赤く染まった紅葉の葉はどんな花々とも相性が良く主役の花の美しさを
更に引き立ててくれる存在です。
当店に入荷している紅葉ヒペリカムの産地は主に埼玉県の奥ちちぶ。
ちちぶ農協では約20年前から紅葉ヒペリカムを生産されているそうです。
標高が500~800mある場所で生産されているそうで、これから気温が下がると
さらに出荷量が多くなるそうです。 出荷期間は12月上旬ごろまで。
その他にもう少しすると長野県などからも出荷されます。
本来ヒペリカムは黄色い花が初夏に咲き、その後赤い実がつきます。
実がついた状態で実物として出荷されることもありますが、
色づいた葉色が美しいことから実がついた時に出荷するのではなく、その後
葉が紅葉してから出荷されています。
紅葉ヒペリカムは「秋」を演出してくれる貴重な存在。
ぜひ飾って見て下さいね。