9月9日はご節句の一つ「重陽の節句」です。

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節句は古代中国の陰陽五行説に由来しています。
奇数(陽の数字)は縁起が良いとされ、奇数が重なる
3月3日・5月5日・7月7日・9月9日など
は良い日と考えられています。

日本でも五節句の締めくくりとなる重陽の節句は、
平安時代にはとても華やかに宮中行事が執り行われたそうです。

「重陽の節句」に欠かせないのは「菊」。

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菊の原産地は中国で、その歴史は3000年以上だそう。
日本に持ち込まれたのは奈良~平安時代。
当時は観賞用ではなく薬草として大陸から伝わり、
解毒・消炎・鎮静効果のある生薬として使われてきました。

その役割からいつしか不老長寿のシンボルとなりました。
また花もちが良い菊は末永く続くとして、古来より高貴の象徴、
幸福と繁栄を呼ぶ花として愛されてきました。

日本でもこれから10月ごろまでは菊の季節。
各地で菊の品評会や菊人形など伝統行事も盛んにおこなわれます。

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重陽の節句には菊のエッセンスを取り入れることで健康や不老長寿を願う日です。
菊(食用菊)をお酒にうかべたり、菊を飾って
無病息災を願うのも良いのではないでしょうか。

 

最近では古来よりある菊のほかにもたくさんのかわいらしい品種があります。
19世紀後半の幕末に日本から海を渡り、イギリスを中心に
欧州全土で人気が高まったマム。
オランダなどで品種改良が進み、多様な咲き方が生まれました。
マムは、菊の別名で、学名である「Chrysanthemum(クリサンセマム)」
の略称です。
花屋さんによっては「マム」の品種名で紹介されていることも多いです。

ポンポン咲き、スパイダー咲き、アネモネ咲きなど咲き方もいろいろあります。

花は一輪咲きのものはもちろん、スプレー咲き(枝分かれした咲き方)
もたくさんあります。
また近年ではベトナム、中国、マレーシアなどアジア地域からの
輸入も増えています。

菊を購入した場合の水揚げの仕方ですが、
菊は茎に繊維が多くハサミで切ると繊維がつぶれてしまい
水の吸い上げが悪くなるので、手でパキッと折ることを
おススメします。
また余分な葉は取り除いたほうが水揚げが良いので、ぜひやってみて下さい。

重陽の節句のみならず、秋は菊の季節です。
ぜひこの季節、お気に入りの菊を見つけて下さいね。

 

 

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