2024年、昨年の切り花の傾向がどうだったのかを
聞いてきましたので、皆さんと共有できればと思います。

 

昨年の花き業界一番の話題は、地球温暖化、熱帯化により花の生産量が減少したこと、
また消費においても、家庭需要が減ったことだそうです。

また猛暑だったことで作柄も悪く、供給が足りなかったため単価が高いこと。

コロナ禍以降、長らく続く品薄傾向。

従って、小売価格も高くせざるを得ない状態が常態化していることです。

物価高はすべてに波及していますから生産者さんも肥料の価格や苗の価格など
すべてのコストが上昇しています。
皆さんコストダウンのため努力はされていますが、すでに自分たちだけでまかないきれない
ほどの物価上昇のため、花屋への卸売り価格は上昇しています。
そして花屋でも同様で、小売り価格に転嫁せざるを得ない状況です。
あまりにも価格が上昇すれば花離れにもつながりかねないため、
どの市場、花屋でもそれなりに価格を抑えようと努力はしていますが、
日本の農業及び小売店は規模が小さいため限界があります。
国内の切り花生産は、ピーク時の52.6%(2023年、農林水産省)にまで減少しています。

2009年からの切り花国内出荷量は1年で1億本のペースで減少しているそうです。
つまり15年の間で66%まで減ってきてしまっているのです。
私も花店を30年経営していますが、ここ10年ぐらいの花の減少を
非常に感じています。
経済は需要と供給のバランスで成り立っているものですから、
それだけ需要がないのではと言われればそれまでですが、
花業界は食品などと違い、大きな会社が少ないですので、
日本規模で大きなトレンドも作れないまま数十年が経とうとしています。
花のある生活が人に与える影響を考えれば
無くてはならないものだと思うのですが、目に見えるものではないだけに
アピールできていないのが現状です。
コロナ禍で一時、家で植物を育てることや花を飾ることが
少しメジャーになったのですが、平時に戻るとまた元に戻ってしまいました。
2025年、花業界はその必要性をアピールしていかないと
ますます生産者さんも減り、花屋も減り、、、、と悪循環になりがちです。

ぜひこの流れを断ち切ってもう一度花生活の良さを皆さんに認識していただけるよう
花業界一丸となって歩んでいきたいと思います。

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