
キク科ヒマワリ属のお花
英名はSunflower(サンフラワー)
開花時期は7月〜9月
夏と言えば誰もが頭に思い浮かぶ花、ひまわり。
昔のひまわりは花が大きくて切り花と言うよりは路地に夏になると咲く、
大きくて背が高い花というイメージでしたが、近年のひまわりは昔のイメージとはちょっと違います。
最近の切り花のひまわりをご紹介する前にひまわりについてのまずは復習。
ひまわりは北アメリカ原産 キク科ヒマワり属の花。
北アメリカ原産のひまわりですが1510年にスペイン人がヒマワリの種を本国に持ち帰り
その後ヨーロッパの各地に広まったそうです。
ひまわり油やヒマワリの種など、食用しても広くおなじみですが、
ひまわりは花が大きく茎も太く、あまり日持ちもしなかったため切り花としてはあまり普及していませんでした。
そんなひまわりですが、劇的に切り花として普及し始めた出来ごとがあります。
それは日本ではおなじみ、「タネのタキイ」が1991年に「サンリッチ」という品種を発表したことによります。
サンリッチは今までのヒマワリの難点を幾つも克服しました。
茎が細く扱いやすい、花が上を向いて咲き水下がりしない、
無花粉で花の芯と花びらが美しい、花もちが良い、などの点です。
また花が小さめでかわいらしくほかの花とも合わせやすいなどの特徴を持っていました。
こういった点から一般市場のニーズも高まりひまわりと言えばサンリッチとなりました。
いまではサンリッチから品種も20種類ぐらい増えています。
栽培もしやすいそうで、今では国内の切り花で7割、ヨーロッパ市場でも同様の支持を集めているそうです。
当店で販売しているひまわりもそのほとんどがサンリッチから派生した品種ばかりです。
夏と言えばひまわり。
こんな風に切り花として楽しめるのも日本の誇れる育種会社さんのおかげですね。
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デンファレはランの仲間。
華やかで豪華な印象のデンファレはトロピカルな雰囲気があり夏にピッタリの花です。
実際、蘭は高温多湿な環境が好きな植物です。
今では一年中市場にランは出回りますが、冬に出回るものは輸入品が多く、
国産・沖縄産のデンファレは夏にやってきます。
国産デンファレは茎のしなやかさがあり、花びらの瑞々しさや花持ちのよさも特長です。
蘭の花は一度にすべての花が咲くのではなく、下から順番に咲いてくるため、最初に咲いた下の花から
順番に枯れてきます。枯れてくるとしんなりして茶色っぽくなるので、咲き終わった花はとりましょう。
そうすることで最後の花まで咲き、長い期間花を楽しむことが出来ます。
涼しげな涼を誘う蘭の花はまさに夏の雰囲気。
一本だけでもサマになる花なので、少し高さのある一輪挿しに飾ったり、
グリーンの葉物を合わせて飾ったり水中花にして飾るのもステキです。

学名:Phlox.paniculata
分類:ハノシノブ科 / クサキョウチクトウ属
和名:クサキョウチクトウ・オイランソウ
原産地:北アメリカ・シベリア
別名をオイラン草、草キョウチクトウと言います。
フロックスは北アメリカや北東アジアが原産のハナシノブ科フロックス属の多年草です。
切り花としては昔からこのタイプの草丈1mを超えるPhlox.paniculataが出荷されています。
同じタイプでピンクの花色のものもあります。
5弁の花びらを持つ小さい花がいくつも咲きます。
一つ一つの花は1~2日咲いて花が落ちますが次々と
花が咲きあがってくるので、1週間程度咲き続けます。
夏にふさわしい涼し気な色合いと品のよい花が夏にピッタリです。
園芸のフロックスでは岩場に張りついてクッション状に育つもの、常緑、落葉、
一年草、多年草と、フロックスの仲間は非常に多くの種類があります。
皆さんよくご存じの園芸花としては芝桜もフロックスの仲間です。
またキキョウナデシコ(Phlox drummondii)や、
ツルハナシノブ(Phlox stolonifera)などもフロックスの仲間です。
また近年では園芸種のフロックス・シュガースター、クリームブリュレなども
切り花として一部出荷されています。

学名…Eustoma
別名…リシアンサス
英名では学名の「ユーストマ」日本では和名の「トルコききょう」と呼ばれています。
「リシアンサス」とも呼ばれますが、こちらは19世紀頃イギリスへ持ち込まれた
時に当時の学名で名付けられたようです。
呼び名が3つあり、花店によっても表記が異なりますがすべて同じ花の
ことを指しています。
トルコききょうは、原産地はアメリカ西南部、テキサスからメキシコにかけての地域。
19世紀頃にイギリスへ持ち込まれ、園芸家たちによって改良が進められました。
当時のトルコききょうは一重咲きの紫の花で草花という感が強い花だったようです。
日本に入ってきたのは昭和10年代。
本格的に品種改良が進んだのは戦後の日本で、今では多くの品種が
日本で生産されています。
品種改良は日本がリードしていて、現在も品種改良の中心は日本。
世界中で生産されるトルコキキョウの種のシェアは大部分が
日本の種苗会社のものです。
日本で最初にトルコききょうの生産が始まったのは長野県だと言われています。
今でも国内屈指のトルコききょう農家が集積しているそうですが、
今では生産地は全国に広がっています。
今でこそ花屋で一年中見かけることできますが、
トルコききょうの主な開花期間は7月から9月。
そう、夏の花なんです。
以前は寒さに弱く冬の出荷はありませんでしたが、
栽培技術の向上と品種改良が進んだことにより
耐寒性も持つようになって一年中出荷されるようになりました。
むかしはトルコききょうといえば紫色か白の一重咲きしか
ありませんでしたが、今では
一重咲きのほか、半八重咲き、八重咲き(フリンジ咲き)などがあります。
特にフリンジ咲きのトルコききょうが今では定番となりました。
咲き方も美しく、上品で清楚、高級感もある花となっています。
夏の暑さにも強く花保ちも良い花です。