今日ご紹介する花(葉)は蔦「つた」。
いわゆるアイビーなどのことですが、
蔦を調べてみると色々今まで疑問に思っていたことがわかってきました。

そもそも蔦には2種類あります。
冬でも葉が緑色のままで葉も落ちないのがウコギ科のキヅタ、
冬蔦とよばれているそうです。
我々が普段取り扱っていて、よく見かけるアイビーはこの冬蔦のなかまです。

そして、秋になると赤く紅葉する蔦、こちらはブドウ科のツタで
夏蔦と呼ばれています。

フユヅタとナツヅタ、どちらもつる植物です。
夏蔦は紅葉が美しく和歌など昔から歌に詠まれていることも多いそう。

そしてヨーロッパでは常緑種である冬蔦が家の壁にはわせると
雷や魔よけになると言われていたため、壁に蔦が這っている家が多いそうです。
冬蔦は裕福な家の象徴だったそうです。(知らなかった・・・)

冬蔦はウコギ科キヅタ属ですが、
市場にも冬にはキズタが黒い実をつけた状態で出荷されてきます。
ヘデラベリー、アイビーベリーの名前で出荷されます。
これは完全に蔦が木化したもので林や森の中で見ることも多いです。

夏蔦はブドウ科ツタ属なので、ぶどうのような実をつけます。
よく公園などで見かける野ぶどうは夏蔦と同じブドウ科の植物なので、
夏蔦の実は野ぶどうの実に近いようです。

今まで2種類の蔦があるとは思っていませんでした。
科目も属も違う夏蔦、冬蔦。

そうやって身の回りを見回してみるとそれぞれがよくわかります。
そして、ヨーロッパの家に蔦が這っている理由もそんな理由があるとは知りませんでした。

市場には切り花、鉢もの冬蔦は両方の出荷がありますが、
夏蔦は見たことがないような・・・
たぶん出荷はあっても少ないと思います。

知れば知るほど何でも理由があり、おもしろいですね!

 

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